大阪市住吉区の月山クリニックでは、地域の整形外科として皆様の症状・お悩みに誠実に向き合い、本当の意味での“満足していただける医療”のご提供に努めております。 つらい症状でお困りの方の不安解消の一助になればという思いで、こちらのブログを通じてさまざまな病気のことや治療のことを発信して参ります。 今回は“大腿骨頭壊死症”についてお話しいたします。
大腿骨頭壊死症とは?
大腿骨頭壊死症は、大腿骨の球形の部分である「大腿骨頭」の血流が損なわれ、骨の細胞が死んでしまう病気です。この疾患は進行性で、放置すると関節の形が変わり、最終的には股関節の変形や関節症を引き起こす可能性があります。
大腿骨頭壊死症の症状は?
大腿骨頭壊死症において、患者様は初期段階では自覚症状がほとんどないため、診断が遅れるケースも少なくありません。しかし、疾患が進行するにつれ、痛みが徐々に顕著になります。この痛みは、股関節に始まり、膝や太ももに放散することもあります。多くの患者様は、特に朝の時間帯や活動後の安静時に痛みを強く感じると報告されています。 活動時の痛みは、歩行や階段の昇降時に特に激しくなる傾向があり、これが日常生活に支障をきたすこともあります。さらに、患者様は痛みによって正常な歩行パターンを維持できなくなり、結果として股関節周囲の筋肉が萎縮してしまう場合もあります。夜間の痛みで睡眠障害を引き起こすこともあり、患者様の生活の質(QOL)に大きな影響を及ぼす可能性があります。 病気が進行すると、関節の可動範囲が次第に狭くなり、日常生活に必要な動作すら難しくなることがあります。股関節が硬くなり、靴下をはく、靴を履く、あるいは椅子から立ち上がるなどの単純な動作が困難になり得ます。最終的には、完全な関節の変形が起こり、非外科的治療では管理できないほどの激しい痛みや歩行障害を引き起こすことがあります。こうした症状が現れた場合には、早期の医療介入が必要となります。
大腿骨頭壊死症の原因は?
この病気の原因は多岐にわたりますが、ステロイド薬の長期使用、過度のアルコール摂取、全身性エリテマトーデスなどの自己免疫疾患、凝固障害、外傷などが主な要因とされています。また、喫煙や肥満もリスク因子として指摘されています。
大腿骨頭壊死症の検査・治療は?
診断には、患者様の症状の詳細な把握に加え、レントゲンやMRIなどの画像診断が用いられます。治療方法は病状の進行度により異なり、初期段階では保存的治療として安静や薬物療法が選択されることが多いです。病状が進行している場合は、コア減圧術や骨移植、場合によっては人工股関節置換術などの外科的治療が必要となることがあります。 気になる症状ございましたら、お気軽に大阪市住吉区の月山クリニックへご相談ください。専門医として、最新の知見に基づき、患者様一人ひとりに合わせた治療を提供しております。